08-01 著者:admin
東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町は、町立の義務教育学校と認定こども園が一体となった「学び舎ゆめの森」に「クラウド型図書館システム」を昨年9月、導入した。児童や生徒は一人一人に配備されているタブレットを使い、いつでもどこでも電子書籍やオーディオブックを借りられる。
大熊町は原発事故で全町民が避難し、2019年に町の一部で避難指示が解除された。学校は事故前と同じように本に親しんでもらいたいとしている。システムには約250冊の電子書籍が所蔵されている。
大熊町は原発事故前から「読書の町」を掲げ、計約12万冊以上の本があった。事故後、役場や学校は福島県会津若松市に移転。放射線量が高く持ち出すことができなかった本もあるという。増子啓信副校長は「事故前のように自由に本を読める環境を再び整え、子どもたちの読書意欲に応えたい」と話している。